先日Chuwi Vi8 Plusという中華Windowsタブレットが届いたので、とりあえずセットアップ後バックアップしたのは秘密。そしてWindows 10 Anniversary Updateをクリーンインストール&Androidを潰してシングルブート化したのも秘密。結構長いので前編と後編に分けた。この前編では内容物やバックアップについて書いている。なおスクショは少なめなので注意。続きを読むから。
目次
- 箱の中身
- 表とか裏とか
- とりあえずセットアップ
- なんでシングルブート化するの?
- このあとの手順で必要な物や【注意事項】など
- Clonezillaをダウンロード・準備
- eMMCをバックアップ
- ドライババックアップとダウンロード
- 念の為プロダクトキーもバックアップ
- →後編に続く
箱の中身
本体、説明書類、ACアダプタとUSB-C←→Aオスケーブルが入っていた。ACアダプタ(2A)はEUアダプタだったが別の充電器を使うので支障はない。
なおCPUはAtom x5-Z8300(Cherry Trail)を搭載、GPUはCPU内蔵のIntel HD Graphics、メモリは2GB、eMMCは32GBある。
表とか裏とか
8インチのIPS液晶ディスプレイが搭載されており、予め画面保護シールが貼られている。またWindowsロゴにはタッチセンサーが仕込まれており、タッチするとWindowsボタンを押したときと同じ動作をする(Androidではホームボタンとして機能する)。
本体上部にはUSB-C端子、microHDMI端子、ヘッドホン端子があり、右側面には電源ボタン、音量ボタン、microSDスロットがある。
とりあえずセットアップ
電源を入れるとOS選択画面の後、Windows 10が起動した。初期設定最初の画面の言語選択では日本語が選べたので選択して適当にセットアップを進める。
で、セットアップ完了後に撮影したバージョン情報のスクショがこちら。設定とコントロールパネルのシステム側でのスクショを出してみる。
ちなみに、OSスイッチャー(SwitchNOW)を使いAndroid側も起動してみた所、余計なプリインアプリもない素のAndroidだった。時刻がずれてるように見えるがタイムゾーンを弄れば直る。
なんでシングルブート化するの?
ズバリ、eMMC容量余裕なさすぎ!
eMMCはAndroidとWindows 10の領域で分かれている。故にパーティション構造もカオス。
その内Androidはsystem領域2684MB、cache領域268MB、data領域8590MBが割り当てられており(他にもAndroid用のパーティションはある)、Windowsには18GB+1049MB(リカバリ領域?)が割り当てられている。
しかし、Windows側の領域はシステムやプリインアプリなどが入っており、アップデートなどを考慮するとかなりキツい状況になっている。後編で少し触れるがメディア作成ツールが動かせないほど空き容量がない。バックアップ時の空きが6-7GBくらいしか無かった。
少しは空き領域に余裕を持たせたいと思い、Android領域を潰してシングルブート化することにした。
このあとの手順で必要な物や【注意事項】など
- USBメモリを最低2〜3本(内1本はeMMCバックアップの保存先にするため32GB以上は欲しい)と、適当なキーボード、適当なマウス(なくてもなんとかなるが)、USBハブ(Aポート3つ以上)、USB-C OTGケーブル(USBハブがUSB-C接続でない場合)を用意すること。
- 作業を行う前に本体をしっかり充電しておくこと。作業開始後もバックアップ作業が終わったら念の為一旦充電しておくといいかもしれない。
- 予期せぬトラブルに遭遇する可能性がある。何があっても何とかできる人向けということで。
- 最悪文鎮化するリスクもあるので操作は慎重に。
- 自己責任で。
Clonezillaをダウンロード・準備
万一何かあった時、ほぼ出荷時の状態に戻せるようにするためにeMMCをClonezillaでまるごとバックアップしておく。Chuwi Vi8 Plusは(64bit対応CPUの癖に)32bit OSで動いているのでi686-paeのisoをダウンロードする。DebianベースなStableブランチの方がいいかも。
ダウンロードしたらUNetbootinなどのツールでUSBメモリに書き込む。Clonezilla作者がフォークしたTuxBootでもOK。
eMMCをバックアップ
Clonezillaを使い現時点でのeMMCをまるごとバックアップする。
- Windowsを起動した状態で一旦本体の電源を切る(Androidで起動しているとうまく動かないかもしれない??)。
- 予め作っておいたClonezilla入りのUSBメモリと適当なキーボードをUSBハブに繋ぐ。
- 本体側にそのUSBハブをつないで電源をONにし、すかさずキーボードのF7を連打、ブートデバイス選択画面になったらUEFI:から始まるClonezilla入りのUSBメモリっぽいものを選ぶ。ESC連打→ExitタブのBoot Overrideから選択でも可。
- GRUBメニュー画面が表示されるのでそのままEnterを押す。
- しばらくすると言語選択の画面になるので「ja_JP.UTF-8 Japanese | 日本語」を選択。
- キーマップ選択では「完全なリストからキーマップを選択」を選択し、「pc / qwerty / Japanese / Standard / Standard」を選択。英語キーボードを使っているなど日本語キーボード以外を使っている場合は適切なものを選択すること。
- 「Start_Clonezilla Clonezillaを開始します」を選択する。
- 「device-image ディスク/パーティション←→イメージ」を選択する。
- USBメモリにバックアップするので「local_dev ローカルディスク(例:ハードディスク、USBドライブ)をマウント」を選択する。
- バックアップに使うUSBメモリをハブに繋ぎ、数秒待ってからEnterを押す。
- 繋いだUSBメモリが正常に表示されていることを確認し、Ctrl+Cを押す。
- バックアップに使うUSBメモリを選択し、Enterを押す。
- ディレクトリ選択画面になるのでUSBメモリのルートに保存するならばそのままDoneを選択、次のプロンプトでEnterを押す。
- 「Beginner 初心者モード:デフォルトオプションを了解」を選択する。
- 「savedisk ローカルディスクをイメージに保存」を選択する。
- 保存名を聞かれるので特にこだわりがなければそのままEnterを押す。この名前で保存用のディレクトリが作られる。
- バックアップ対象のドライブを聞かれるのでmmcblk0に*が付いていることを確認しEnterを押す。
- fsckのオプションでは-sfsckのままEnterを押す。念の為チェックしておきたいという人は選択してもいいかもしれない(時間は掛かるかもだが)。
- 保存イメージのチェックでもそのままEnterを押す。時間短縮したい人は-scsを選択してEnterを押す。
- 暗号化は必要であれば-encを選択する(次のステップでパスワード聞かれると思われる)。不要なら-sencのままEnter。
- 処理完了後の扱いを選択する。再起動するならば-p reboot、そのまま電源を切るならば-p shutdownを選択する。完了後に選択する場合はそのままEnter。
- 次回実行時のコマンドラインが出てくるがそのままEnter。
- 最終確認のプロンプトでy→Enterを押すとバックアップが始まる。
ドライババックアップとダウンロード
Double Driver(作者サイト)というソフトを使いドライバのバックアップを取っておく。なおDouble Driverのバックアップからの復元では不十分な場合もあるので予めメーカーサイトからドライバをダウンロードしておくべし(実際に使う場面があった)。Vi8 Plusの場合はこちらからダウンロードできる。ダウンロードしたら展開(rarファイルなので対応する解凍ソフトが必要)して適当なUSBメモリに入れておく。
以下Double Driverでのバックアップ手順。
- ダウンロードしたDouble Driverを適当なUSBメモリ(eMMCバックアップ入りのUSBメモリがいいかも)に展開し、dd.exeを起動する。
- Backup(1)を押し、その後Scan Current System(2)を押す。
- ズラズラとデバイス一覧が出てくるのでチェックはそのままの状態でBackup Now(3)を押して保存先にUSBメモリを指定すればOK。
ちなみに、Double DriverをUSBメモリに展開するのはクリーンインストール後ドライバを入れなおすまではWi-Fiなどが使えない≒Double Driverをダウンロードできないため。
※スクショはシングルブート化後に撮影したものです
念の為プロダクトキーもバックアップ
UEFIにプロダクトキーが内蔵されているので本来はしなくても大丈夫(≒インストール段階でのプロダクトキーの入力が不要)なのだが、念の為プロダクトキーもバックアップしておく。
Windows Product Key Viewerをダウンロードし展開、起動し、保存ボタンからUSBメモリに保存しておけばよい。
→後編に続く
後編ではeMMC上のパーティションをすべて削除した上でWindows 10 Anniversary Update(RS1)をクリーンインストールし、ドライバを入れなおす方法について書く。
→2016/12/09 21:12 後編できました。